弁護士法人川越みずほ法律会計

弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士の清水隆久と申します。
退職代行を専門的にはじめて早いもので、数年が経ちました。その間、数多くの退職代行をした経験から、「これは」と思うことをコラムにします。

コラム第１０８回は『航空自衛官の処分待ちの退職代行がおすすめな理由』についてコラムにします。

1.航空自衛隊の自衛官の懲戒処分待ちについて

航空自衛隊に所属されている自衛官の方で、処分待ちになった場合に多くのご相談をいただくので今回コラムにしました。さて、処分待ちとは、何らかの理由により、服務規律違反が発生したことにより、懲戒処分が出るまでの期間が発生することを言います。一旦、懲戒処分待ちとなった場合には、退職手続きがストップします。

自衛隊法第４０条によれば、退職することを申し出た場合において、これを『承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼす』と認めるときにあたり、退職手続きがストップします。

この点、逐条国家公務員法〈全訂版〉（学陽書房発行、平成２９年１０月１７日全訂版第２刷発行）によると、『著しい支障を及ぼす』とは、「公務の秩序維持上懲戒処分に付す必要がある場合」と指します。

したがって、仮に、明らかに『嫌疑がなし』となる場合には、『必要がある場合』とは言えず、『著しい支障を及ぼす』と認めるときにあたらず、処分待ちにはなりません。

私が航空自衛隊の処分待ちの退職代行をおすすめする理由の一つとして、航空自衛隊は、陸上自衛隊、海上自衛隊に比べて、懲戒処分に対して、組織としてしっかりしていることがあげられます。

すなわち、明らかに嫌疑なしとなった場合には、懲戒処分待ちとせずに、スムーズに退職手続きを行っている傾向が強いです。

さらに、懲戒処分待ちとなった場合でも、私の方で交渉が行い易い傾向があります。航空自衛隊の場合には、弁護士が交渉することで、懲戒原因によりますが数ヶ月で懲戒処分の宣告→処分にすることができています。

航空自衛隊の部隊側で、処分宣告の目安を告げてくることが稀にありますが、その目安を守る傾向が強いです。その一方で、陸上、海上については、懲戒処分宣告の日程を出してきますが、目安に終わることもしばしばあります。

過去の航空自衛隊の自衛官の懲戒処分待ちの服務規律違反、例えば、パワハラの嫌疑、セクハラの嫌疑、不同意わいせつ事案から不正公金事案、暴行、飲酒事案、帰隊遅延などで懲戒処分待ちの状態から処分宣告を早める交渉をしてきました。

中には、退職は希望していない場合で、懲戒処分待ちによって昇給等の待遇に影響することから、懲戒処分待ちの状態で処分宣告を早める交渉のみの依頼を受けているケースもあります。

したがって、懲戒処分待ちの交渉のみでもご相談可能ですので、お困りでしたら、遠慮なく私までご相談ください。

2.まとめ

今回のコラムは、陸上自衛隊、海上自衛隊に所属している方で、懲戒処分待ちの状態となっていて、処分を早めてほしいご希望がありましたら、遠慮なく私までご相談ください。力になります。

また、服務規律違反の内容については様々ではありますが、各違反内容により、どのぐらいの違反内容で、どのぐらいの期間で処分宣告までもっていくことができるかは、具体的な事情によって異なりますので、遠慮なく私までご相談ください。